理念/基本方針
ふじの森ホスピタルは、地域に根ざした
「こころ」と「からだ」の病院です。
ふじの森ホスピタルでは、患者さんが安全で安心して治療に専念できる環境づくりを目指すと共に、
患者さんが自立し社会復帰できるようにさまざまな取り組みを行なっています。
令和6年度 ふじの森ホスピタル 事業計画
令和6年2月作成
法人の令和6年度事業計画では、医療事業と付帯事業である障害者福祉サービス事業との連携を推進し、法人経営の健全化を図り事業基盤の拡大と成⾧を目指すことがあげられています。
当院は、令和4年度に病棟を集約し3病棟で運営を開始し、令和5年4月に許可病床172床に減床しました。病床数の減は、医業収益に大きな影響があり、新規患者の獲得と病床を効率的に活用しなければ、健全な病院経営は成り立ちません。
令和5年度は、精神科急性期治療病棟への移行を視野に入れ、地域連携室に看護師を配置、広報活動の見直し、西病棟のアメニティと特別室(有料室)の整備、夜間救急体制の見直しなど、患者獲得に向けて取り組んできました。その結果、少しずつ紹介患者は増加していますが、病床利用率の低下が続き令和 6 年1月実績は初めて90%を下回り危機的状態です。また、今年は 6 年に 1 度のタイミングで医療・介護・障害福祉の 3 制度で報酬が改定される年となります。医療・介護・障害サービスの連携強化が促されており、特に患者との情報共有、他の医療機関への連携方法などが重要課題とされています。当院も地域の医療機関や施設等と連携強化に力を入れていますが、成果が見えるまでには継続した活動が必要です。
ふじの森ホスピタルは「こころ」と「からだ」の医療を掲げ、地域医療に取り組んでいますが、法人内の資源を活用することでよりシームレスな医療の提供を目指します。また、精神科病院における障害者虐待は全国的に問題になっており、精神科における人権や倫理的な課題として当院においても重点的に取り組みます。当院でも 2 年前から虐待防止委員会を立ち上げ、虐待防止対応マニュアルの作成、定期的なセルフチェック、学習会、倫理カンファレンスなどに取り組んでいますが、各個人が声を出し合い「虐待をしない、させない」風土づくりに努める必要があります。
さらに、精神科医療においては精神保健福祉法が改正され、令和 6 年 4 月からは医療保護入院の継続に関する手続等が大きく変更されます。患者さんやご家族との迅速かつ計画的な調整が必要となるため、各職種が変更内容を十分に理解し連携を深めることが求められます。
現在、人員確保が厳しい状況にありますが、職員の皆さんが鮫島病院で働き続けたいと思えるような環境づくりを図りたいと考えています。まずは、教育研修に力を入れ、各職種の専門性が発揮できるような学習を深めるとともに、病院としても人材が育成できるよう支援していきます。また、病院組織を見直し、各部門の役割が発揮できるような体制づくりに取り組みます。
やまと心のクリニック、グループホームふじの郷、訪問看護ステーションふじの風との法人内の連携をさらに深めるとともに、以上のことを踏まえて令和 6 年度のふじの森ホスピタル事業計画を下記のとおり策定します。